コピライト誌(発行:日本著作権情報センター(CRIC))に掲載された、俳優・声優・歌手等の「声の権利」に関する連載論文(全3回)を本ウェブサイトにて公開しました。
連載
エンタテインメント産業における生成AI・ディープフェイクと声の権利
――第1回——
著作権法による声の保護
~実演家の権利の正当化根拠を起点に可能性を探る~
掲載誌:コピライト2025年8月号
概 要:著名な俳優・声優・歌手等の声を、彼らが実際には出演していない表現作品に登場させ、あたかも実際に演技・歌唱・演奏等をしたかのようなコンテンツを作り出し、販売、配信、上映、放送等により商業的に利用する事例を想定し、実演家の権利の正当化根拠を起点として、❶ディープフェイクの事案においてどのような場合に侵害が成立し得るかを総論的に整理した上で、著作隣接権にも準用される著作権法30条の4に関し、❷当該整理を踏まえ、学習段階につき、実演の享受目的とは何か、また、❸実演家の利益を不当に害することとなるのはいかなる場合かを考察する。
連載
エンタテインメント産業における生成AI・ディープフェイクと声の権利
――第2回——
パブリシティ権による声の保護
~米国裁判例の分析とピンク・レディー最判の判断枠組みに対する示唆~
掲載誌:コピライト2025年9月号
概 要:第1回と同様の事例を想定し、❶アニメ、実写映画、ゲームなどの表現作品における著名人の肖像等の使用におけるパブリシティ権侵害の成否に関する米国の裁判例につき、TransformativeUse Test(変容的利用テスト)を採用したものを中心に概観した上で、❷これらを参考にして、わが国のピンク・レディー最判(最判平成24年2 月2日民集66巻2号89頁)に基づいて想定事例におけるパブリシティ権侵害の成否を検討しつつ課題を探り、❸最後に、ピンク・レディー最判が示したパブリシティ権と表現の自由の関係という視点から、パブリシティ権に関する立法の可能性と課題について若干言及する。
連載
エンタテインメント産業における生成AI・ディープフェイクと声の権利
――第3回——
商標法・不正競争防止法による声の保護
~「表現作品」における声の出所識別性というハードルと実務上の対応策~
掲載誌:コピライト2025年10月号
概 要:第1回と同様の事例を想定し、❶商標法による声の保護について簡単に確認した上で、❷不正競争防止法2条1項l号(周知表示混同惹起行為)による声の保護について、品質管理を伴う出所識別機能を保護するという視点に立ち、商品等表示性、商品等表示としての使用及び混同要件を中心にそれぞれ検討する。同号による声の保護については、個別具体的な事実関係に即して考察することを要し、論点も多岐にわたるが、俳優・声優・歌手等の声を再現するAI生成音声を「表現作品」の登場人物等の声として使用するというケースにおいて、その声が出所識別機能及び品質保証機能を果たすと認められるのは通常困難であることを認識しつつ、実務上いかなる戦略が考え得るかという観点から問題提起を試みる。最後に、❸不正競争防止法2条1項2号(著名表示冒用行為)について、同項1号との比較において重要なポイントを簡単に整理する。
そのほか、声の権利を含む生成AI・ディープフェイクの法律問題に関する記事はこちら。
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